« マイナートラブル | トップページ | 年始のお言葉(笑) »

2005年12月 8日 (木)

耐震強度偽装問題について

 今、世間を一番にぎわせているのはこの話題ですね。誰に責任が有るのかはさておき(極論を言えば関係者全員に責任はある)、悪者扱いされている一級建築士さんですが、彼を擁護する訳ではありませんが、技術者はこの商売の供給側の中で一番立場が弱いんですよね。
これって一つの会社の中でも同じような構図になっているケースはいくらでも有りそうな気がします。エンジニアは要求コストと性能から製品の図面を作る訳ですが、その中で安全性を如何に重要点に置けるかはその会社の技量もしくは製品安全規格の検査機関の検査にゆだねられているんですよね。

27年エンジニアやっていると、こんなニュースもエンジニア目線でとらえてしまいます。僕の専門であるソフトウェアだってそうです、バグを出さないためにはしっかりした設計を出来るかも大事ですが、テスト工程にどのくらい時間(作業工数=コスト=金)をかけられるかにも掛かってくるわけです。ソフトウェアの場合はテストするエンジニアの技術力も絡んでくるので単純にコストをかければ良い物になるわけではないですが、やはり十分なテストコストを掛けることは大事なんですよ。コストダウンを要求するのはお客→営業→技術部門の管理職となって末端のエンジニアに掛かってくるんですね。
世の中の「会社員エンジニア」たちはコストにならないサービス残業をしてまでも製品を作り上げています。こういう悪い構造はなんとかならないものかといつも思うのですが、現状ではお客が物の価値を十分に認識することがまずは大事なのかなぁと。そのためにも営業が物の価値を知りお客に説明出来ることが大事だと思うんです。でも、儲けることが重要だとなると営業ももうけるためにはまずは売らないといけないとなるし・・・儲け至上主義がこういう悪い状況を生んでいるんだと思う。
某重電メーカーに請負で入って仕事してたときもそこのエンジニアたちからも「営業が馬鹿だから」という愚痴を何度も聞いた覚えがあります。技術者は営業に説明出来なきゃいけないんでしょうが、会社を仕切っているのはホワイトカラーの営業が本社にいることも有って立場が上になっている様に見えます。

ちょっとだらだらと書いてしまいましたが、言いたいのは多かれ少なかれ同じような構図はどの業界でも存在するんじゃないかって事なんです。今回の事件は影響範囲が大きいのでどうしても大きく扱われてしまうのは仕方ないと思います。

今回の事件に隠れてしまいましたが、成田空港の電気設備の談合が今明らかになっています。このニュースだって談合で決められた価格でコストが設定されて、エンジニアたちは仕事をしなきゃいけないんです。やっているのは営業なんです。
技術者は基本的にはまじめです。少なくとも僕が今まで見てきたエンジニアたちはみんなまじめでした。でも上からコストコスト言われるとがんばる気無くしてしまいますよね。それが今の姉歯さんの状況じゃないかと。なんか彼を見ているとストレートに非難できない気持ちになってしまうのでした。

« マイナートラブル | トップページ | 年始のお言葉(笑) »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

 くるまこのみさんのトコからたどって到着しました(^_^;)
 そちらの雪の具合は如何でしょう?こっちは明日寒くなるそうです 仕事だというのに。
 さて今回のお話し。末端の建築士に責任を被せようとしても、ここまで来ると他の連中も逃げられないでしょう。 ペナルティに軽いのは腹立たしいですが。
 大部分の業者は真面目にやっていて、今回の件は極めて稀なものと分譲マンションを買ってしまった身としては思いたいところですが・・・
 で、私んとこも記事書いてたのでTBさせてもらいます。

TBありがとうございます
今回の話は業界の一部に構造的ひずみが出た物と思いたいですね。業界全体の問題だとちょっとしゃれになりませんものね。
下請けの悲哀っつ〜かそれに近い物はやっぱり感じるのでした。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/106685/7518277

この記事へのトラックバック一覧です: 耐震強度偽装問題について:

» http://gfe00571.way-nifty.com/days/2005/12/post_1c94.html [なにはともあれ]
 久々に悪党らしい悪党キャラが複数登場して話題の鎮静化なんぞしそうも無い耐震構造 [続きを読む]

« マイナートラブル | トップページ | 年始のお言葉(笑) »

最近のトラックバック

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31